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古い業務システムは改修か作り直しか 費用・保守性・移行リスクの見極め方

静岡の中小企業からよく受けるのが、古い業務システムを直して使い続けるか、思い切って作り直すかという相談です。毎日は動いている。でも、作った会社と連絡がつかない、担当者しか操作を分かっていない、パソコンを替えるのが怖い。そんな状態で止まれば、見積、受注、請求まで一緒に止まります。

判断を初期費用だけに寄せると、あとで苦しくなります。私が現場で見るのは、今後かかる保守の手間と、切り替え時に仕事を止めずに済むか。経営判断として比べるなら、そこまで数字に入れる必要があります。

まず「古い」ではなく、止まった日の損失を見る

年数だけで作り直しを決める必要はありません。10年前の仕組みでも、部品が更新でき、仕様が残り、直せる技術者がいるなら現役です。反対に、導入から数年でも、一人しか触れない仕組みは危うい。

最初に確認したいのは、停止したときの影響範囲です。静岡市の店舗なら会計や予約、焼津の食品関係なら受発注や在庫、藤枝の事業所なら勤怠や請求など、止められない業務は違います。次の項目を、経営側と現場側で別々に書き出すと差が見えます。

  • 半日止まった場合に、手書きや表計算で代替できるか
  • 月末締め、給与計算、繁忙日に停止した場合の損失はいくらか
  • 元に戻すためのバックアップと復旧手順が実際に試されているか
  • 不具合を説明できる担当者が社内外に何人いるか

改修は小さく始められる。ただし調査費を省かない

改修の強みは、慣れた画面や運用を残し、必要な箇所だけ直せることです。一般的な目安として、現状調査に10万〜50万円程度、限定した機能改修に50万〜300万円程度かかることがあります。規模、設計資料の有無、使われている技術によって大きく変わるため、金額は見積前の目安です。

ここで調査費を惜しむと、壁を開けたら配管まで傷んでいた、という改修工事と同じことが起きます。ひとつ直した影響が別画面へ出る。古い部品が現在の環境で動かない。追加費用の原因は、作業量より「中を見ないと分からない部分」に潜んでいます。

改修が合いやすい状態

  • 困っている機能と直す範囲を限定できる
  • ソースコード、設計資料、テスト環境がそろっている
  • 基本の業務手順は今後も大きく変わらない
  • 安全に更新できる部品と、保守を担える人が残っている

作り直しは本体価格より、二重運用の費用が抜けやすい

作り直しでは、古い制約を外し、スマートフォン対応や他システムとの連携を設計し直せます。小中規模の業務システムでも、一般的な目安は500万〜2,000万円以上と幅があります。機能数だけでなく、権限管理、帳票、外部連携、移行するデータ量で変動します。

見積で抜けやすいのが、旧システムと新システムを並行して使う期間です。現場の入力が二重になり、確認担当も必要になる。マニュアル作成や操作研修、切り替え後の問い合わせ対応まで含めると、本体価格以外の負担が見えてきます。

作り直しに傾くサイン

  • 修理のたびに別の不具合が出て、年間保守費が増えている
  • 古い部品のため、安全対策やOS更新を続けられない
  • 同じ情報を複数の帳票や表計算へ何度も入力している
  • 今後の拠点追加や事業変更に、現在の設計では対応できない

移行でこわいのは、データ件数より現場ルールの抜け

データ移行は、顧客名簿をコピーすれば終わりではありません。全角と半角が混じった電話番号、同じ会社の重複登録、退職者の権限、締め後に修正された伝票。長年の例外処理ほど、担当者の頭の中にしか残っていないものです。

私なら、いきなり本番を切り替えません。繁忙期を避け、次の順番で進めます。

  1. 棚卸し 残すデータ、捨てるデータ、法令や社内規程で保管するデータを分ける
  2. 試験移行 件数だけでなく、金額合計、未収残高、在庫数を旧側と照合する
  3. 並行運用 実際の担当者に触ってもらい、例外処理と帳票のずれを拾う
  4. 切り戻し準備 問題が出たとき、何時間以内なら旧側へ戻すかを決めておく

静岡の店舗や工場では、月末、連休前、季節商品の入れ替え時期に負荷が集中します。稼働日を開発側の都合だけで決めないこと。現場の年間予定表を先に見る。これだけでも移行事故は減らせます。

比較表より先に、5年総額と保守の引き継ぎ方を置く

社内で比べるときは、初期費用に、5年間の保守費、追加改修、ライセンス、教育、二重運用、停止時の想定損失を足します。改修案が安く見えても、毎年の修理と属人対応を積み上げると逆転する場合があります。作り直し案も、使わない機能まで盛れば回収できません。

保守性は「新しい技術か」だけでは決まりません。仕様書が更新される、変更履歴が残る、自動テストがある、担当交代時に説明できる。経営側が確認すべきなのは、開発会社が替わっても最低限の保守を引き継げる状態かどうかです。

最終判断の前に、改修案と作り直し案の両方へ同じ条件を付けて見積を取るのが実務的です。対象機能、移行範囲、停止可能時間、検収条件、保守期間をそろえる。金額の大小ではなく、何が含まれていないかまで比較できます。

迷っている段階なら、現行システムの診断から

NIR株式会社では、既存の仕組みを残せるかも含め、業務の流れ、データ、運用上の危険箇所を確認しています。作り直しありきではありません。資料が少ない場合も、画面や帳票、担当者への聞き取りから整理できます。

改修と作り直しの見積条件をそろえたい、移行中に営業を止められない、といった段階であれば、システム導入・開発を無料で相談するから状況をお聞かせください。今の仕組みで残す部分と、手を入れる部分を切り分けるところから対応します。

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