駿河区や清水区の沿岸部でよく見る潮風のダメージ
駿河区の海岸近くや清水港周辺の現場をお預かりすると、築10年未満のお宅でもサッシ周りやトタン部分に赤いさびが浮き出ているケースによく遭遇します。駿河湾からの潮風に含まれる塩分は、建物の金属部分だけでなく塗膜そのものもジワジワと劣化させていくためです。
山間部と同じ感覚で塗料を選んでしまうと、数年で塗膜が浮いて剥がれてしまったり、下地からさびが広がってしまったりするトラブルが後を絶ちません。海から数キロ圏内にある建物では、環境に合わせた塗料選びと適切な下地処理が欠かせない現実があります。
塩害地域で塗料を選ぶときの3つの視点
塗料選びで大切なのは、単に「価格が高いから長持ちする」と考えないことです。潮風を受ける環境では、耐候性と密着性のバランスが何より求められます。
- シリコン塗料・フッ素塗料の耐候性:一般的に塩害地域では、紫外線と塩分の両方に強いフッ素や無機塗料が推奨されます。予算との兼ね合いもありますが、シリコン塗料を使う場合でもラジカル制御機能がついた耐候性の高いグレードを選ぶのが一つの目安です。
- 透湿性と防かび性:沿岸部は湿気も溜まりやすく、外壁の裏側に湿気が籠もると塗膜の膨れにつながります。水分を外に逃がす透湿性能が高い塗料を選ぶのがコツです。
- 弾性塗料の取り扱い:ひび割れに強い弾性塗料ですが、モルタル壁の仕様によっては熱や湿気で膨れるリスクもあります。壁材との相性を現場で確認することが第一歩となります。
金属部のさびを止める下地処理と防錆塗装
外壁塗装の耐久性を左右するのは、実は上に塗る塗料よりも目に見えなくなる下地処理です。特に水切りや庇、ベランダの手すりといった鉄部・金属部においては、どれだけていねいに「ケレン(さび落とし)」を行うかで数年後の状態が劇的に変わります。
浮いたさびや古い塗膜をサンドペーパーや電動工具でしっかり削り落とし、表面をあえてザラザラにして塗料の食いつきを良くする。この作業を省いて上から塗料を重ねても、中からさびが進行して1〜2年で剥げ落ちてしまいます。さらに、海沿いの現場ではエポキシ樹脂系の強力な防錆(さび止め)塗膜を1層目にしっかり仕込む工程が絶対に外せません。
塗り替え時期のサインと現場での確認ポイント
「そろそろ塗り替え時かな」と感じたとき、ご自身で確認できる簡単なサインがあります。
- 壁を手で触ったときに白い粉がつく(チョーキング現象)
- ビス止め部分や金属の継ぎ目から茶色い筋(もらいさび)が出ている
- コーキング(シーリング)部分に目立つ亀裂や肉痩せがある
一般的に塗り替え周期は10年前後と言われますが、潮風を直接受ける南面や東面は、北面に比べて劣化が3〜4年早く進むことも珍しくありません。一建物全体を一律で見るのではなく、面ごとの痛みをしっかりチェックすることが余計な修繕費を抑えるコツと言えます。
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