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静岡の中小企業は既製SaaSか受託開発か 現場で見る3つの判断軸

月額で始められる既製SaaSと、自社の仕事に合わせて作る受託開発。静岡の中小企業から相談を受けると、最初に『結局、どちらが安いのか』と聞かれます。

ただ、見積金額だけで決めると、導入後に入力が二重になったり、使わない人の利用料が積み上がったりします。私が現場で先に見るのは、実際に触る人数、例外業務の多さ、変更が起きる間隔。この三つです。

利用人数は社員数ではなく、毎月触る人で数える

既製SaaSは、少人数で早く試したい会社と相性がよい傾向があります。初期設定だけで使える製品なら、専用の開発期間を取らず、合わなければ契約を見直しやすいからです。

注意したいのは料金表の『1人』の数え方。たとえば社員40人でも、入力するのは事務担当8人だけかもしれません。反対に、店舗スタッフ全員へ個別の利用者登録が必要なら、短時間勤務の方を含めて人数が増えます。一般的な費用比較では、月額単価だけでなく、必要な登録人数と最低契約数を掛けて年間額を見ます。

人数を数えるときの現場メモ

  • 毎日入力する人と、承認だけする人を分ける
  • 繁忙期だけ増える応援スタッフを含める
  • 複数店舗を兼務する人が二重登録にならないか確認する
  • 退職や異動時の登録変更を誰が行うか決める

人数が多いから直ちに受託開発、少ないから必ず既製品、という話ではありません。利用者が増えたときの追加費用と、自社専用システムの保守費を同じ年数で並べて初めて比較できます。

特殊業務は『珍しいか』より手戻りの回数で見る

静岡の現場には、業界ごとの細かな決まりがあります。駿河区の卸売業なら得意先別の締め条件、清水区の製造業なら工程ごとの確認、葵区の店舗なら予約と担当者配分。どれも既製SaaSに項目を追加するだけで収まる場合と、仕事の順番そのものが合わない場合があります。

判断材料になるのは、既製画面に合わせた結果、紙や表計算へ戻る作業がどれだけ残るか。毎日同じ情報を別画面へ写す、例外のたびに責任者へ口頭確認する、最後だけ手計算する。こうした手戻りが続くなら、月額が低くても現場の負担は軽くなりません。

  • 標準機能のまま処理できる仕事
  • 設定変更で吸収できる仕事
  • 毎週発生する例外処理
  • 法令や取引条件上、省けない確認

私は打ち合わせで、業務全体の八割前後が標準機能で流れ、残りを運用ルールで無理なく補えるなら、まず既製SaaSを候補にします。これは一般的な合否基準ではなく、比較を始めるための目安。残る二割が売上確定や請求などの中核なら、割合が小さくても個別対応を検討します。

改修が多い会社ほど『直せる速さ』まで契約で確認する

商品や承認経路の変更が年に一、二度で、管理画面の設定だけで対応できるなら、既製SaaSのほうが運用を安定させやすいことがあります。更新作業を提供会社に任せられるため、自社で技術担当を置かずに済むからです。

一方、取引先ごとに帳票が変わる、毎月のように受付手順を見直す、新しい店舗や事業を継続して追加する会社では、改修待ちが仕事を止める原因になります。受託開発を選ぶなら、作れるかどうかだけでなく、軽微な変更の受付方法、見積までの日数、緊急時の連絡先、保守終了時のデータ受け渡しまで確認します。

改修費に含まれないことも先に聞く

画面の文言変更、帳票追加、外部サービスとの連携、基本ソフトの更新対応は、同じ『改修』でも扱いが違います。定額保守に含む範囲と、その都度見積もる範囲を書面で分けておく。ここが曖昧だと、導入時は安くても改善を止めることになります。

既製か受託かの二択にせず、境目だけ作る方法もある

実務では、土台に既製SaaSを使い、自社特有の部分だけを追加開発する構成もよく検討します。勤怠や顧客管理は既製機能を使い、独自の集計や帳票だけをつなぐ形です。開発範囲を絞りながら、手作業が集中する場所を減らせます。

ただし、製品側がデータ出力や外部連携に対応していなければ、後からつなげません。契約前に、必要なデータをCSVなどで取り出せるか、連携用の仕組みが公開されているか、解約後にデータを受け取れるかを確認します。システム製品の一覧を見るときも、機能数より自社の仕事との境目を見るのが先です。

導入前の二週間で、実際の流れを記録する

比較表を作る前に、普段の業務を二週間ほど記録すると判断がぶれにくくなります。繁忙日と通常日の両方を含め、次の内容を事実のまま残します。

  1. 作業ごとの利用者と承認者を数える
  2. 紙や表計算へ戻った回数と理由を書く
  3. 過去一年の変更内容と、今後予定する変更を並べる
  4. 初期設定、データ移行、教育、保守、追加改修を含めた三年間の総額を見積もる

この記録を既製SaaSの販売会社と受託開発会社の双方へ渡し、できること、別料金になること、できないことを回答してもらいます。名称の違う見積項目をそろえれば、安さではなく、現場に残る作業まで比べられます。

製品を決める前に、今の仕事を一緒にほどく

NIR株式会社では、既製サービスで十分な場合にまで個別開発を勧めるのではなく、現在の帳票や作業手順を見て、どこまで標準化できるかを整理しています。

利用人数が読めない、例外処理をうまく説明できない段階でも構いません。静岡の現場に合わせた選び方を確認したい方は、システム導入・開発を無料で相談するから、今困っている作業を一つだけお聞かせください。

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