見積書を送ったところまでは覚えていたのに、その後の連絡が二週間空いてしまった。静岡の中小企業で営業の流れを伺うと、こうした追客漏れは担当者の注意力より、案件を置いておく場所が曖昧なことから起きています。
駿河区から清水区、焼津市まで訪問が続く日は、帰社してから手帳やメールを見直すだけでも一仕事です。NIRで業務システムの相談を受ける私も、入力項目を増やすより、誰がいつ何をするかが一画面で分かる形を先に整えます。
見積提出を「営業完了」にすると案件が止まる
見積提出はゴールではなく、お客様が検討を始める地点です。ところが管理表の状態が「見積済み」のままだと、昨日出した案件と一か月動いていない案件が同じ一覧に並びます。急ぎの仕事に押され、古い案件から見えなくなる。よくある止まり方です。
顧客管理には、現在地を示す案件段階と、次に動く日を示す次回対応日を分けて持たせます。さらに担当者を一人決める。この三項目がそろって初めて、見積後の仕事が予定になります。
案件段階は、次の行動が分かる名前にする
段階を細かく作りすぎると、選択に迷って入力されません。まずは現場で判断できる範囲に絞ります。たとえば次の分け方です。
- 相談受付 要望や予算をまだ確認している
- 見積作成中 社内で金額や条件を詰めている
- 見積提出済み 提出したが、先方の確認日は未到来
- 検討中 質問、社内稟議、他案との比較を待っている
- 受注 契約や着手日の確認へ進んだ
- 見送り 今回は進めない理由を確認した
「保留」だけでは、待つ理由も再開時期も分かりません。「決裁者が月末に確認」「工事日程を家族と相談」など、止まっている理由を短く残します。段階を変える条件も決めておくと、担当者ごとの解釈がずれにくくなります。
次回対応日は、お客様と話したその場で決める
追客漏れを防ぐ中心は次回対応日です。「来週ごろ連絡」ではなく、「9月24日に電話」のように日付と行動を登録します。先方から「十月になったら」と言われた場合は、十月最初の営業日を仮の日付にし、備考へ先方の言葉を残せば十分です。
見積を送った直後の登録例
- 案件段階を「見積提出済み」へ変更する
- 提出日、見積金額、対象商品や作業範囲を記録する
- 次回対応日に、受領確認または検討状況を聞く日を入れる
- 電話、メール、訪問のどれで対応するか決める
初回連絡の間隔は商材や先方の決裁手順で変わります。一般的には二、三営業日後を目安に受領だけ確認し、急かさず「不明点はありませんか」と聞く形が現場では使いやすいです。日付未入力の案件は保存時に警告する設定にすると、記憶頼みが減ります。
担当者は一人、応援する人は別欄に置く
二人で対応する案件ほど、「もう一人が連絡したと思った」が起こります。責任を負わせるためではなく、次の連絡を持つ人を明確にするため、主担当は一人に固定します。見積を作る人や現場確認へ同行する人は、協力担当として分けるのが実務的です。
休みや退職で引き継ぐときは、担当者名だけを変えてはいけません。直近の会話、約束した日、先方が迷っている点、提出した見積の版を確認してから移します。静岡の商売では、以前の会話を踏まえた一言が信頼につながる場面も多いもの。履歴が残っていれば、引き継いだ側も唐突な電話をせずに済みます。
朝の一覧確認と週一回の棚卸しで回す
毎朝は、今日が次回対応日の案件と期限を過ぎた案件だけを表示します。確認時間は五分から十分が目安。担当者は対応後すぐに結果を書き、次回対応日を入れ直します。「連絡済み」で終わらせず、次の予定までつなぐのが肝です。
週に一度は責任者が、見積提出済みのまま日付がない案件、期限超過、同じ段階に長く留まる案件を見ます。件数だけで責める会議にはしません。止まった理由が価格なのか、条件の説明不足なのか、社内確認待ちなのかを見れば、見積内容や営業手順の改善材料になります。
最初から大きな仕組みは不要です。表計算でも、案件名、会社名、案件段階、見積提出日、次回対応日、主担当、最終対応内容の七項目から始められます。案件が増え、入力忘れの警告やスマートフォン対応、担当別の一覧が必要になった時点で顧客管理へ移すほうが、現場にも定着しやすいと感じます。
今の営業手順に合う形から相談できます
NIR株式会社では、静岡市駿河区を拠点に、既存の営業手順を伺ったうえで顧客管理の導入や受託開発を行っています。製品へ業務を無理に合わせるのではなく、まず現在の管理表を見ながら、抜けている項目と続けられる確認方法を整理します。
見積後の案件が何件止まっているか分からない、担当者ごとに管理方法が違うという段階でも構いません。現在の流れを変えすぎずに整える方法は、システム導入・開発を無料で相談する窓口からご相談いただけます。