ホーム / コラム / 業務改善

静岡の中小企業が紙の契約書から電子契約へ安全に移る実務手順

紙の契約書を電子契約へ移すとき、サービスを選んだだけでは現場は動きません。静岡で導入相談を受ける私が先に見るのは、取引先への伝え方、社内で承認する順番、そして今ある紙原本の置き場です。

特に、社長と経理担当の距離が近い会社ほど、口頭確認と押印で回ってきた手順が見えにくいもの。電子化は、その暗黙の流れを整理する機会になります。

まず契約の流れを一枚に書き出す

静岡市内の製造業、建設業、店舗運営では、見積を作る人、条件を決める人、印鑑を押す人が別というケースが珍しくありません。最初に「誰が起案し、誰が内容を確認し、誰が最終承認し、誰が相手へ送るか」を紙一枚に書き出します。

契約書の種類も分けます。業務委託、売買、秘密保持、雇用関係などを同時に切り替えると、例外処理ばかり増えます。月に数件あり、内容が比較的そろっている契約から始めるのが現実的です。

  • 現在の契約件数と、締結までにかかる日数
  • 金額や契約類型ごとの承認者
  • 押印後の保管場所と、探すときの担当者
  • 紙での交付が必要な契約や、専門家へ確認する項目

取引先案内は「何が変わるか」を先に伝える

いきなり署名依頼メールを送ると、迷惑メールやなりすましを疑われます。私なら切替日の二週間ほど前を目安に、普段の担当者から案内します。二週間はあくまで目安。月末締めや繁忙期は外した方が話が早いです。

案内文に入れておきたい内容

  • 切替の予定日と対象になる契約書
  • 届くメールの送信元名、件名、確認先
  • 相手側でアカウント登録や費用が必要か
  • 閲覧、同意、控えの保存までの短い操作手順
  • 当面は紙を希望できるか、その受付期限

「便利になります」だけでは足りません。取引先がする作業と、困ったときの電話先まで示す。焼津や藤枝など近隣の取引先でも、担当者はスマートフォンだけで確認することがあります。小さな画面で読める案内かも確認しておきます。

社内承認は印鑑ではなく記録で見えるようにする

電子契約で怖いのは、代表者しか送れない状態か、反対に誰でも送れる状態です。起案者、確認者、最終承認者、送信担当を決め、金額や契約期間で承認経路が変わるなら規程に落とします。

修正文書をメール添付で往復すると、「最終版」が何通も生まれます。契約番号を付け、修正履歴、承認日時、承認者、送信先を同じ台帳に残す運用が扱いやすいです。退職者の利用権限を止める手順、代理承認の条件も忘れやすいところ。

本番前には、自社宛てのテスト契約を一件流します。誤った宛先で止められるか、承認前に送信できないか、締結後の控えを双方が取得できるかまで確認します。

紙原本は一括処分せず、残す根拠を契約別に見る

既存の紙原本をスキャンしただけで、すぐ処分できるとは限りません。法令、業界の規則、契約条項、紛争の有無、保証対応などで扱いが変わるためです。保存年限は一律に決めず、顧問税理士や弁護士へ確認する対象を一覧にします。

一方、電子で受け渡した契約書は、印刷した紙だけでなく電子データそのものの保存が必要になる場合があります。国税庁は電子取引データについて、改ざん防止や検索、画面表示などの要件を示しています。一般的には取引日、金額、取引先で探せる形を意識し、締結済みファイルと署名・時刻の記録をひも付けます。

サービス上にあるから安心、と決めつけないこと。解約後に取得できる形式、出力期限、バックアップ先、閲覧権限を導入前に確認します。保管責任者が変わっても探せる命名規則も必要です。

更新契約を一件だけ通し、数字で直す

最初の一か月は対象を絞り、送信件数、差し戻し件数、締結までの日数、問い合わせ内容を記録します。紙より時間が延びたなら、相手が迷った画面か、社内承認の待ち時間かを切り分けます。

電子契約に合わない取引先へ無理をお願いする必要はありません。紙と電子が併存する期間を決め、台帳では同じ契約番号で管理する。清水区の本社と県内の営業所で書庫が分かれている会社では、この統一だけでも探す手間を減らしやすくなります。

自社の契約経路に合わせて整理したい方へ

NIR株式会社では、静岡の中小企業・店舗の仕事の流れを確認し、導入後の運用まで見据えて仕組みを整えています。既製サービスの選定だけでなく、社内承認や契約台帳との連携から相談したい場合は、システム導入・開発を無料で相談するから、今の紙運用で困っている点をお聞かせください。

静岡での業務システム・Web・塗装のご相談

どの製品が自社に合うか分からなくても大丈夫です。まずはお気軽にご相談ください。

システム導入・開発を無料で相談する
← コラム一覧へ戻る
無料で相談する
電話する相談する