見積書を送ったところまでは全員が覚えているのに、その後の電話が抜ける。静岡の中小企業で営業管理を整える際、私が何度も見てきた場面です。担当者の手帳、表計算、メールに情報が分かれ、誰も案件の現在地を言い切れません。
追客漏れは、営業担当の気合いだけでは直りません。CRMという顧客情報を一か所で管理する仕組みに、対応期限、失注理由、次回連絡日を別々に持たせる。ここが出発点です。
見積を送った日ではなく、次の約束まで記録する
よくあるのは、「見積提出済み」で案件の更新が止まる運用です。しかし、その表示だけでは、先方が検討中なのか、社内決裁を待っているのか、こちらの連絡待ちなのか分かりません。提出は営業活動の終点ではなく、次の確認を決める区切りです。
私なら見積を登録する画面で、少なくとも「見積提出日」「案件の状態」「次回連絡日」「次に行うこと」「担当者」を同時に入れます。次に行うことは「電話する」より、「担当者へ予算承認の結果を電話で確認」のように書くと、別の人でも動けます。
対応期限と次回連絡日は、似ていて役割が違う
対応期限は自社が仕事を終える締切です。再見積の作成、仕様確認への回答、資料の追加送付などが当たります。一方の次回連絡日は、顧客へ接触する予定日。両方を一つの日付欄へ押し込むと、「何の期限だったか」が後から分からなくなります。
日付と担当を一組で持たせる
- 対応期限には、完了条件と実行担当を付ける
- 次回連絡日には、連絡手段と確認内容を付ける
- 期限を過ぎた案件は、翌朝の一覧へ自動で出す
- 日付を変更したら、変更理由も短く残す
たとえば「9月18日までに仕様別の再見積を営業事務が作成」「9月20日に営業担当が先方へ電話し、決裁予定日を確認」と分けます。これなら作成の遅れと連絡の遅れを別々に発見できます。一般的には、見積提出時に次回連絡日を入れ、顧客と別の約束をした時点で更新する運用が扱いやすいです。
失注理由は自由記述だけにしない
失注欄が「今回は見送り」「予算が合わず」だけでは、経営判断に使えません。値段の問題なのか、時期の問題なのか、競合比較で負けたのか。それぞれ打ち手が違うからです。
最初から細かく分類しすぎると入力されません。まずは「予算」「時期」「条件不一致」「他社へ決定」「連絡が取れない」「案件自体が消滅」など、現場が迷いにくい選択肢を用意し、補足だけ自由記述にします。「連絡が取れない」は、何回・どの手段で試したかも残しておきたいところ。
失注と保留を混ぜない
静岡では、設備更新を繁忙期後へずらしたり、年度替わりまで決裁を待ったりする会社もあります。時期が延びただけの案件を失注にすると、将来の見込みまで消えてしまいます。再検討月が決まっているなら「保留」とし、次回連絡日を先に登録。受注可能性がなくなった案件だけを失注へ移します。
静岡の商圏は移動時間まで予定に入れる
静岡市内だけを回る日と、焼津・藤枝方面、富士・沼津方面まで訪問する日では、同じ件数でも動き方が変わります。訪問予定の隙間へ追客電話を詰め込みすぎると、前の商談が延びた日にまとめて抜けます。CRM上では「連絡日」だけでなく、午前、昼過ぎ、夕方など実行時間帯まで決めると現実的です。
店舗オーナーなら開店準備前、製造業の担当者なら現場が落ち着く時間など、相手が応答しやすい時間も記録します。顧客ごとの事情を残すほど、むやみに回数を増やさず、必要な確認をしやすくなります。
朝10分と金曜30分で、止まった案件を拾う
日々の確認は長い会議にしません。朝は「今日が次回連絡日の案件」「対応期限を過ぎた案件」「担当者が空欄の案件」だけを見ます。終業前には、連絡結果と新しい日付が入っているか確認。連絡できなかった場合も空欄へ戻さず、次に試す日を決めます。
週末は担当者ごとの件数を競うより、見積提出から日数が経っているのに次回予定がない案件を点検します。失注理由の偏りもここで確認します。価格による失注が続くなら見積の内訳や提案範囲を見直す。時期のずれが多いなら、商談の早い段階で導入希望月を聞く。数字を責める材料ではなく、営業の進め方を直す材料にするのがコツです。
今の管理表を捨てず、追客の欄から整えられます
最初から大きな仕組みに入れ替える必要はありません。現在の顧客台帳に対応期限、失注理由、次回連絡日の欄を足し、入力する場面と確認する人を決めるだけでも、抜け方が見えてきます。そのうえで二重入力や一覧作成の手間が残るなら、自動通知や担当者別画面を検討する順番で十分です。
NIRでは、静岡の営業人数や既存の管理方法を伺い、残す運用と変える部分を切り分けています。自社に合う項目や通知の出し方を整理したい場合は、システム導入・開発を無料で相談するから、今困っている箇所だけお聞かせください。